「恋は突然やってくる」
その相手が「既婚者」なのか「未婚者」なのか、はたまた「離婚経験者」なのかは考慮してくれない。
訪れた突然の出会いを受け入れるしかないのだ。
とはいえ、どうせ恋に落ちるなら「未婚者」が望ましい。
「既婚者」と恋愛関係になれば裁判沙汰になるかもしれないし「離婚経験者」と恋愛関係になると必ず元嫁・元旦那に嫉妬しなければいけないからだ。
人を好きになると誰もが相手の全てを独占したくなるもの。無理と分かっていても現在と未来はもちろん、過去の記憶の中でも自分が一番になりたいと思ってしまう。
現実には現在と未来は変えられても過去は変えられない。にも関わらず、自分が知らない元嫁・元旦那との暮らしを想像して嫌な気分になったり、今でも未練が残っているんじゃないかとパートナーに詰め寄ったりして嫌な思いをしたことがある人も多いはずだ。
今回は、そんな嫌な経験をしたことがある方に「離婚した相手に嫉妬なんてする必要がない理由」を解説しようと思う。
これを知れば元嫁・元旦那がどんな相手であっても、心配や不安になったりイライラしたりする事がなくなるはずだ。
- 元嫁や元旦那に嫉妬する原因
- 結婚は世間で言うほど「甘い世界」ではない
- では結婚とは何なのか?
- バツイチをどう愛すればいいのか?
- 元嫁・旦那に対して、アナタが想像するような感情はない
- 元嫁・元旦那に嫉妬しなくてもいい最大の理由
- 「本当に元嫁・元旦那に何も感情ないの?」と思う方に
元嫁や元旦那に嫉妬する原因
相手を羨んだり妬んだりする嫉妬は、幸せを奪う毒薬だ。
昔から「人を呪わば穴二つ」と云う通り、自分も相手も不幸にするからだ。
ヤキモチは「恋のエッセンス」。時として恋する2人には必要な香り付けだが、行き過ぎた嫉妬は「恋のポイズン」。毒薬以外の何者でもない。
好きになればなるほど込み上げてくる元嫁・元旦那への嫉妬。「大切なモノを失う・失うかもしれない」懸念や怖れを感じたときに沸き上がる思考や感情のことだ。
この厄介な思考や感情は、バツイチを愛してしまった人が「元嫁・元旦那に、パートナーの心や身体を奪われる・奪われるかもしれない」そんなネガティブな感情に支配されてしまうことで生まれる。
・元嫁・旦那の話をされた
・慰謝料や養育費の支払い
・別れた子供に毎月会う
こんなことでさえ嫉妬の対象になる。
相手が元嫁・元旦那との縁を切っていようが愛情が冷めていたとしてもだ。
結婚未経験者にとっての1番の恐怖は、結婚が「特別な縁で形成された最上級の愛」と思い込んでいることだ。
たとえ結婚が特別なものでなかったとしても、元嫁・元旦那の存在によって「アナタの地位が揺らぐ・揺らぐかもしれない」という幻想が嫉妬という感情を沸き上がらせるのだ。
つまり「結婚していたという事実」が怖いのだ。
結婚は世間で言うほど「甘い世界」ではない
結婚未経験者にとって実際の結婚生活がどんなものなのかを理解するのは困難だ。
1度体験した方なら分かると思うが、実際の夫婦生活なんてたいしたものではない。
・健やかなるときも病めるときも
・喜びのときも悲しみのときも
・富めるときも貧しいときも
・これを愛しこれを敬いこれを慰めこれを助け
・その命ある限り真心を尽くすことを誓います
この結婚の誓いが未経験者にとって1番怖いところだ。
でも、安心して欲しい。
ほとんど嘘だ。
「健やかなるとき、喜びのとき、富めるとき」なら誰でもこの誓いを守れるが、「病めるとき、悲しみのとき、貧しいとき」に、お互いを慰め助けられないから世の中のバツイチは離婚しているのだ。
つまり、結婚の誓いなんて儀礼的なただの言葉ということだ。
結婚とはそんなに甘い世界ではない。
では結婚とは何なのか?
結婚未経験者は「恋愛のゴールが結婚」もしくは「結婚がスタートライン」と思い込んでいる人が多い。しかし、実際の結婚生活はどちらでもない。
結婚が特別なモノと思っている人には申し訳ないが、ゴールでもなければスタートラインでもないのだ。
結婚とは「夫婦間の継続的な性的結合を基礎とした社会的経済的結合」だ。
つまり、肉体的・社会的・経済的に繋がることを条件に結ぶ「紙切れ1枚の契約」のことだ。
ひこ
・性的結合とは「一夫一妻制」を守る
・社会的とは「子育て」を通して地域と繋がる
・経済的とは「夫婦で稼ぐ」ことにより国の援助なしで生きていく
結婚とは、市役所に婚姻届けを提出して受理されれば成立する。契約的な意味合いが色濃く、愛しているとか愛していないとかは審査されない。
どちらかといえば、相互扶助という考え方が根強く「結婚しているなら国が助けなくてもお互いに助け合って生きていけるよね?」という国策的な意味合いが強いのだ。
つまり結婚式での誓いは、儀礼的なただのスピーチであって、婚姻届けは国策的なただの契約書ということだ。
そんな結婚の実態を知ってもまだ「結婚していたという事実」が怖いだろうか?
バツイチをどう愛すればいいのか?
バツイチを愛してしまったら、取るべき手段はたったひとつだ。
【愛し方を変える】しかない。
この世に「愛し方」は【減点方式】と【加点方式】の2通りしかない。
100点満点から始まる減点方式
・冷たい・束縛好き⇒「こんな性格だとは思わなかった」
・バツイチ・恋愛経験多すぎ⇒「こんな過去があったなんて」
想像と違う事実を知った時、100点満点から引き算して愛情が冷めるタイプだ。
減点方式の欠点は「熱しやすく冷めやすい」
減点方式の利点は「正しい状況把握で騙され難い」
0点から始まる加点方式
・冷たい・束縛好き⇒「照れ屋さんで心配屋さん」
・バツイチ・恋愛経験多すぎ⇒「経験豊富で包容力がある」
事実をポジティブに受け止め、0点から足し算して愛情を積み上げるタイプだ。
加点方式の欠点は「誤った状況把握で騙され易い」
加点方式の利点は「徐々に愛情が増し長続きする」
バツイチを愛してしまった人がとるべき愛し方は「加点方式」が良いのは言うまでもない。
加点方式の人は、相手があまり話してくれない過去も気にせず、意外な一面を見せてきても「新たな発見」と前向きに捉えることが出来るからだ。
反対に減点方式の人は、離婚経験者や既婚者を好きになる人に多く見られる特徴だ。障害の多い恋愛ほど激しく燃え、その分嫉妬も激しくなる。
このタイプの恋愛は燃え上がるのも早いが、ふと我に返った時の冷め方も激しい。
バツイチと付き合ったときに「減点方式」の愛し方だと、1ヶ月もすれば50点まで減点され3ヶ月経つ頃には0点になっているだろう。
バツイチと長く付き合っていくなら「加点方式」で愛するしかないのだ。
元嫁・旦那に対して、アナタが想像するような感情はない
「実際の結婚」にあなたが思うような特別なものがないことはお分かり頂けたと思う。
あともう一つ、元嫁・元旦那に「奪われる・奪われるかもしれない」そんなネガティブ感情を抱かせる「縁」についてご紹介しよう。
最近は式を挙げずに籍だけ入れる人も増えたが、結婚すれば最低でも相手のご両親や親族・友人・会社関係には挨拶に伺うと思う。
結婚式を挙げなくても、それなりの「縁」を形成して結婚生活を始めるということだ。
つまり、孤立無縁なカップル同士の結婚でもない限り、お互いの「縁」を巻き込んで結婚するのだ。
バツイチを愛したアナタにとって、この「縁」も嫉妬の対象ではないだろうか?
離婚した後もパートナーが元嫁・元旦那のご両親と連絡していたり、元嫁・元旦那との縁で繋がったグループと遊んでいたりしたら、あまり気持ちの良い話ではないだろう。
でもよく考えてみて欲しい。
結婚生活中は「縁」を大切にするが、離婚した後のこれら縁とのお付き合いは、当の本人にとってみたら気苦労としか思っていないはずだ。
どんなに和気あいあいと付き合えた縁でも、「結婚していた2人」が土台になって生まれた縁だからだ。
離婚してしまえば、心のどこかで「〇〇さんの元嫁」「〇〇さんの元旦那」と思われているのではないかと、内心ビクビクしながら付き合っているだけかも知れない。そうなってしまえば煩わしさ以外なにも感じていないはずだ。
それでもまだ「縁」にも嫉妬をする必要があるだろうか?
必要ないのはお分かりだろう。
何故なら「それらの縁は自然に希薄になっていくもの」だからだ。
元嫁・元旦那に嫉妬しなくてもいい最大の理由
お付き合いしているバツイチの方が「離婚している」という事実だ。
「離婚するかしないか話し合っている」とか「離婚協議中」ではなく、間違いなく離婚届が提出されていて、お互い別々に暮らしているということだ。
正真正銘「バツイチ」であるという事実が、元嫁・元旦那に嫉妬しなくてもいい最大の理由だ。
このことが実は、元嫁・元旦那と寄りを戻さないストッパーになっているのだ。
「結婚より離婚の方が大変!」
「もう二度と結婚なんてしたくない!」
離婚した人が必ず口にするこれらの言葉を聞きたことがある人も多いだろう。
経験すると身をもって知るが、結婚するのは簡単でも離婚するのはその何倍も労力を必要とするのだ。
そしてこの大変な経験が
「2度とコイツと結婚したくない」
「顔を合わせるのも嫌だ」
という気持ちにさせるのだ。
結婚するときは前向きな力が働いている。新しく物事を始めることにモチベーションが上がるからだ。
しかし、離婚は後ろ向きな活動だ。物事を終わらすことにモチベーションが上がらず、厄介で面倒くさいイベントとしか思えないのだ。
しかし、この経験を踏んで離婚したからこそ、元嫁・元旦那と寄りを戻そうなんて気持ちがなくなるのだ。
「離婚した事実」が元嫁・元旦那に嫉妬しなくていいもうひとつの理由
色々な事情で離婚したいと思っている人は多いだろう。
でも実際は
・子供が居る
・経済的に出来ない
・親や親類に顔向けできない
・まだ相手を愛している
様々な理由で離婚を思い留まろうとするものだ。
出来ることなら離婚せずになんとかもう一度、結婚生活を継続出来るようにお互い努力したいと思っている。
しかし、その努力を払う本当の理由は、離婚を決断するまでに「相手への愛情を断ち切りたい」からだ。
「やれることはやり切った」という努力を払うことで、結婚生活にも相手への感情にもピリオドを打つことが出来るのだ。
この「やれることはやり切った」という努力を払うことが、離婚において1番大変で大切なプロセスなのだ。
そして「やれることはやり切った」という証が離婚であり、元嫁・元旦那と寄りを戻さない証拠なのだ。
「本当に元嫁・元旦那に何も感情ないの?」と思う方に
すべてのバツイチが、元嫁・旦那に対して感情を無くす訳ではない。ましてや、家族への愛情を忘れたい訳でも「縁」を断ち切りたいと望んでいた訳でもない。
本当は、生涯一度の相手と決めた自分の決断を翻したくはないからだ。
お互いに「最大限努力し」「慈しみ合い」、時には「我慢して」結婚生活を継続させようと努力していた自分を否定したくはないからだ。
しかし、それを覆すほどの「何か」があったから、あなたの愛した人は「バツイチ」(人によってはそれ以上ですが…)になったはずだ。
ここで思い返して欲しいのは、あなたの愛したバツイチは「やれることはやり切った」と言えるくらいの努力を払ったからこそ離婚したのではないだろうか?
離婚後の元嫁・旦那に対する感情は、ドラマや映画のように甘酸っぱい思い出ではなく、むしろ「何も感じない」「お互い二度と関わりたくない」の方が強いと思う。
バツイチを愛した人からしてみれば、自分のパートナーが「離婚後も元嫁・旦那に対して未練が残っているのでは?」とよく心配する。
しかし実際には、離婚している夫婦の多くが
「離婚しても良いと思えるくらいの結婚生活を継続する努力」
をやり抜いて離婚しているのだ。
この経験をして離婚しているのであれば、元嫁・元旦那が、今のアナタを脅かすことはまずないだろう。
慰謝料や養育費など、事務的な金銭のやり取りや子どものことで連絡したすることはあっても、実際にアナタが心配するような事は何も起こらないのだ。