「想像してみて下さい。」
別れた嫁(旦那)やその両親から「子供に会わせて欲しい」と言われたらどうしますか?
「別れ方」と「別れた後の関係」でその答えは変わってくるかも知れませんが、ほとんどの人が「う〜ん」と悩んでしまい、即答出来ないのではないでしょうか。
親のエゴは傍に置いておけ
別れた元嫁や元旦那と連絡が取りたい時は、慰謝料や養育費の請求の時くらいでしょうか。あとは出来るだけ関わりたくないというのが本音かも知れません。
別れた後の方が、友達に戻って良い関係になった、そう仰る方もいるかも知れません。しかし、それはまだ別れ時ではなかった証です。何故なら、離婚して友達になるなんて、離婚する時の手間や騒動を考えたら普通はあり得ません。
私は元嫁に対して「出来れば一生会わなくても良い」と思っている口なので、元嫁から「子供に会いたい」と言われた時は即答出来ませんでした。
しかし、その考えは最近改められ、子供が会いたいなら積極的に元嫁やそのご両親に会わせに行かせています。何故なら自分のエゴを傍に置いたからです。
優先すべきは子供の未来
「子供には子供の人生がある」そう思えた時に、元嫁と子供が会うことに「いってらしゃい」と素直に言える様になりました。
これは言い換えれば「私にも私の人生がある」という事の裏返しで、子供の人生と親の人生を混ぜなくなると、子供の事で苛立ったり心配する事が減ります。
そして、もともと子供が生まれた事による「縁」を、親の私が遮ったり壊すことは間違っている、と思うようになったのです。
子供には、自分が居なくなっても1人で生きていける様になって欲しいと願っていますが、実際には人は1人では生きていけません。
だとすると、子供を応援してくれたり見守ってくれる人は、沢山居るに越した事はありませんし、それは自分以外の人に任せるしかない事なのです。
たとえそれが、自分はあまり関わりたくない元嫁(元旦那)やそのご両親だったとしても、赤の他人よりは間違いなく我が子を応援してくれるはずです。
そう考えると、元嫁や元旦那の申し出はありがたいと感じませんか?
心の底では分かっている
元嫁(元旦那)からの申し出に「う~ん」となってしまうのは、気持ち的というよりは、気分的に元嫁や元旦那に会わせに行かせたくないのかも知れません。
大抵の夫婦の離婚劇は、お互いを傷つけ、時には罵り合いながら別れてるものです。中には長年仮面夫婦を続けてアッサリと別れる夫婦もいるかも知れませんが、別れてまで関わりを持ちたくないものです。
しかし、自分以外に子供の事を、親並みに愛してくれるのは元嫁や元旦那以外にいないのではないでしょうか?
あとがき
世の中に「お互い幸せになろうね」なんて言って、映画の様な離婚する夫婦はほとんどいません。最後に相手を気遣った言葉が掛けられるなら、離婚するにはまだ早過ぎたと言わざるを得ません。そういう夫婦はもっと良く話し合えば、結婚生活を継続出来る糸口が見つけることが出来るかも知れません。
大抵の離婚する夫婦は、相手への気遣いが出来なくなり、コミュニケーションも取りたくないから離婚します。なので離婚した相手から「子供に会いたい」と言われても素直に「良いよ」とは言えないのです。
しかし、良く考えてみて下さい。
【明日あなたが死んだら?】
「子供の世話や見守れる人はいますか?」
「その人は、子供の為に生きてくれますか?」
ネグレクトや育児放棄が原因なら仕方ありません。しかし、元嫁や元旦那は、別れてもあなたの子供の親であり、別れた相手のご両親は、別れてもおじいちゃんおばあちゃんである事に変わりはありません。
子供にとって、親の離婚はあくまで親同士の縁が切れただけで、子供を取り巻く縁まで切れた訳ではない事を理解して下さい。これが理解出来ないと、親の都合だけでこの縁を切ってしまいます。
「親のエゴで子供の縁を切ってしまう事が、本当に良いことですか?」
この問いの意味はもう分かると思います。
だとしたら、元嫁(元旦那)やそのご両親から「子供に会いたい」と言われたらどう答えますか?