離婚するとほとんどの人がひとりで生きていくことになる。駆け込める実家がある人や次のお相手がいる人以外は、離婚した瞬間からひとりの生活が始まる。
離婚する時は「こんなヤツと一緒に暮らすくらいならひとりの方がマシ」思っても、いざ別れてみたら「ひとりで生きていくことに耐えられない」などと後悔する人が多いから不思議だ。
ひとりで生きていくことに特別なスキルは必要ないが、ひとりでも生きていける人といけない人が居るのは間違いない。
ひとりで生きていける人の特徴
"仕事を終えて明かりの着いていない部屋に帰り、誰も居ない冷えた部屋でひとり黙々とテレビを観ながら食事をとる。食後はブログを書いたり趣味に耽ってひとり愉しむ"
そんな生活でも幸せを感じられる人がひとりでも生きていける人だ。
一日誰とも話さなくても苦にならない・喜びや悲しみを誰かと分かち合えなくても構わない。そんな人が離婚してひとりになっても平気なタイプだ。
ひとりで生きていけない人の特徴
"仕事を終えて家に帰ると明かりが着いていて「お帰り」と言ってくれる相手が待っている。夕飯を食べながら今日一日の出来事を話して、食後はテレビを観ながら談笑する"
そんな生活に幸せを感じる人はひとりで生きていくのに向かない人だ。
今日あった出来事を話したい・喜びや悲しみを誰かと共有したい。そんな人はひとりになったら生きていけないタイプだ。
ひとりで生きていくことは孤独と共に生きること
"咳をしても一人"は尾崎 放哉(オザキ ホウサイ)の代表的な句であるが、彼は"こんなよい月を一人で見て寝る"という句も残している。
孤独という言葉を使っていないにも関わらず、孤独の侘しさや寂しさがヒシヒシと伝わってくる。
そんな彼は晩年、小豆島にある西光寺 奥の院 南郷庵で、ひとりその人生に幕を閉じた。
尾崎 放哉の句を読んでいると、彼は孤独な暮らしに身を置くことでしか生きられない・むしろ自ら孤独を求めて生きていたようにしか思えてならない。
彼の人生は知る由もないが、ひとりで生きていくということは彼のように孤独を人生の伴侶として捉え共に生きていくことなのかも知れない。
孤独は悪いこと、寂しく侘びしいものと思う人は、離婚したらひとりでは生きていけない人だ。別れた途端に親兄妹を頼ったり、すぐに友達の家に駆け込んだりする人のことだ。
ひとりで生きていける人は、明日の我が身を憂いながらも目の前の孤独と向かい合い語ることが出来る人のことを言うのだろう。
まさに"一人の道が暮れて来た"という句が似合う人生のことだ。
まとめ
【ひとりで生きていける人いけない人】
あなたはどちらのタイプだろうか?
因みに私自身は前者だった。正確に言えば後者に憧れた前者だ。
家族や友人に囲まれて和気あいあいと過ごすことに憧れながらも、いざそういう場になると、とてつもなく居心地が悪く「独りになりたい」と思ってしまうタイプだ。
他愛もない話で盛り上がったり喜びを分かち合いたいくせに、心の底では孤独になりたがっていたのだ。今日の出来事なんて話したいとも思わないし、喜びや悲しみなんてひとりで噛み締めるもの!と思っているのだから仕方がない。
それでも後者になりたくて一応結婚をしてみた。
ところが気付かされたのは、根っからの前者「孤独に耐えられる人間」であったということだ。
結婚は人並みの幸せと喜びをもたらしたが、離婚を機に「やっぱりひとりが好きなんだ」という事実も私の前に突き出してきた。
言うなれば「孤独に耐えられる人間」ではなく「孤独が好きな人間」だったということだ。
離婚してひとりになっても、つまらないとか寂しいと不幸に思うこともなく、むしろひとりが楽しく幸せと感じられるのはそういう理由だったからかも知れない。
孤独を好む性格だから離婚したのか、離婚しても幸せなのは孤独を好む性格だったからなのかは分からないが、自身の場合「離婚してもひとりで生きていける」タイプだったらしい。